かなしい かなしい おはなし
2004年 10月 21日
それは、一年前のコト。
ウチの父がShanghaiのあるお店で、2枚の絵に出会いました。
それは絵、全体が刺繍されていて、
たけしくん(父・仮名)は、
一目見た時から、もう買う決心をしていました。
しかし、一緒にお店にいた父の友達は、
「ここの店で買うと、ホントに高いから今はやめな。絶対、他のところで安く売ってるから」
と、たけしくんの決心をいともあっさりぼきっと折りました。
Shanghaiは、そういう街だから。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さて、その後、何回かの出張や旅行で、
たけしくんはそれから3回その店を訪れ、
その度にあさまくんに止められました。
「売れちゃったらどうすんだよぉ!」
「だ~いじょうぶだって、こんな高い絵、買うヤツいないって」
しかし、なかなか他の場所でその絵が見つからず、
あっという間に一年経ちました。
そんなわけで、もうどこを探しても見つからないので、
ついにその日がやってきました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
たけしくんは、足早にその店に向かい、
足早にエスカレーターを上り、
途中で、エスカレーターの乗り口でたむろしている邪魔なおばさんの群れを追い越し、
絵がある場所に行ってみたら場所が移動していて、
多少ビックリしたものの、振り返ったと思ったら、
「あっちだー!」
と、すぐさま発見し、念願の絵の前に到着しました。
しかし。
なんと、一枚の絵はすでに売り切れていました。
たけしくん、ショック。あさまくんびっくり。
彼は2枚買う気マンマンだったのですから。
「売れないって言ったじゃないかよ~」
「いや~、、、まさか売れるなんてねぇ」
しかし、もう売れてしまったものはしょうがない、残りの1枚買おうじゃないですか。
「しおり、この絵、玄関に飾ったらどうだ?」
「・・・え~・・・?」
(たけしくん心の葛藤)
「え?ダメ?じゃぁ、やっぱり自分の寝室?いや、でもせっかくだから皆で見たいじゃないか・・・」
その葛藤は、ほんの一瞬のモノでした。
その一瞬に、ものすごいコトが起こったのです。
どやどやどや・・・
なんか、群れが来ました。
どやどやどや・・・
なんか、目の前におばさんがたくさんいます。
どやどやどや・・・
「あの絵よ、あの絵。あれください」
どれどれどれ・・・?
あの絵は、たけしくんが1年前からほしがっていた、まさにその絵でした。
そのおばさんの群れは、たけしくんがエレベーターの乗り口で追い越したおばさん達でした。
おばさんの1人が、その絵が欲しくて、
帰ろうとしたものの、やっぱり欲しくて
エレベーターの乗り口でみんなに「買っちゃいなさいよ!」
とか言われて、
それで、やっぱり買いに来ちゃいました。
みたいな。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そんなわけで、たけしくんは1年前から欲しがっていた2枚の絵を
両方とも買うことができませんでした。
かなしい、かなしい、おはなし
ウチの父がShanghaiのあるお店で、2枚の絵に出会いました。
それは絵、全体が刺繍されていて、
たけしくん(父・仮名)は、
一目見た時から、もう買う決心をしていました。
しかし、一緒にお店にいた父の友達は、
「ここの店で買うと、ホントに高いから今はやめな。絶対、他のところで安く売ってるから」
と、たけしくんの決心をいともあっさりぼきっと折りました。
Shanghaiは、そういう街だから。
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さて、その後、何回かの出張や旅行で、
たけしくんはそれから3回その店を訪れ、
その度にあさまくんに止められました。
「売れちゃったらどうすんだよぉ!」
「だ~いじょうぶだって、こんな高い絵、買うヤツいないって」
しかし、なかなか他の場所でその絵が見つからず、
あっという間に一年経ちました。
そんなわけで、もうどこを探しても見つからないので、
ついにその日がやってきました。
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たけしくんは、足早にその店に向かい、
足早にエスカレーターを上り、
途中で、エスカレーターの乗り口でたむろしている邪魔なおばさんの群れを追い越し、
絵がある場所に行ってみたら場所が移動していて、
多少ビックリしたものの、振り返ったと思ったら、
「あっちだー!」
と、すぐさま発見し、念願の絵の前に到着しました。
しかし。
なんと、一枚の絵はすでに売り切れていました。
たけしくん、ショック。あさまくんびっくり。
彼は2枚買う気マンマンだったのですから。
「売れないって言ったじゃないかよ~」
「いや~、、、まさか売れるなんてねぇ」
しかし、もう売れてしまったものはしょうがない、残りの1枚買おうじゃないですか。
「しおり、この絵、玄関に飾ったらどうだ?」
「・・・え~・・・?」
(たけしくん心の葛藤)
「え?ダメ?じゃぁ、やっぱり自分の寝室?いや、でもせっかくだから皆で見たいじゃないか・・・」
その葛藤は、ほんの一瞬のモノでした。
その一瞬に、ものすごいコトが起こったのです。
どやどやどや・・・
なんか、群れが来ました。
どやどやどや・・・
なんか、目の前におばさんがたくさんいます。
どやどやどや・・・
「あの絵よ、あの絵。あれください」
どれどれどれ・・・?
あの絵は、たけしくんが1年前からほしがっていた、まさにその絵でした。
そのおばさんの群れは、たけしくんがエレベーターの乗り口で追い越したおばさん達でした。
おばさんの1人が、その絵が欲しくて、
帰ろうとしたものの、やっぱり欲しくて
エレベーターの乗り口でみんなに「買っちゃいなさいよ!」
とか言われて、
それで、やっぱり買いに来ちゃいました。
みたいな。
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そんなわけで、たけしくんは1年前から欲しがっていた2枚の絵を
両方とも買うことができませんでした。
かなしい、かなしい、おはなし
by Walk-in-Shanghai2
| 2004-10-21 21:27
| W.I.S.2